気のむくまま

日々のこと、いつかのこと

お姉さんとおばさん

「おじさんの詰め合わせ」のニュースを読んで思い出した。

昔、住んでいた家の隣に小学生の女の子が住んでいた。筆箱を買いに付き合ってほしいと言う。親の承諾があればねと答えると、彼女は母に一緒に行ってもいいかと聞いている。その時、小学生の彼女が私の事をおばさんと言った。彼女の母はおばさんは失礼だと怒った。私がおばさんなら私より10歳ほど上の母親はどうなるという事らしい。
「おば、あっ、おねえさん」という小学生に、おばさんでいいよと言いつつ、母親の方にはお姉さんと言っておいた。それでなんとかまるくおさまった。

母もこのタイプで、おばさんと呼ばれるのを嫌がる。孫が出来てもおばあちゃんとは呼ばせないと言っていた。〇〇ちゃんと呼ばせるのだと言う。あの頃は、呼び名なんてなんでもいいじゃないかと思ってた。ダイヤの指輪を他人が偽物だと言っても偽物にはならない。人の言葉に振り回されるのは変な気がした。

最近ふと思った。あれは不安なんじゃないだろうか。おばさんと呼ばれるともうおばさんなんだと落ち込むとか、生活の中のハリみたいなのが揺らぐとか、そういうことかもしれない。更年期になって、誰かの言葉にふっと不安になる症状が出た時、少しだけその気持ちがわかった気がした。

「おじさんの詰め合わせ」のニュース、自分でもなんだそれと思うけど、興味が持てなくて詳しく知らない。だた、言葉のチョイスがいいなと思う。詰め合わせという言葉とおじさんをセットにするなんて、私の固い頭では出てこないなと思う。