気のむくまま

思うこと、日々のこと

苦しい時に助けてくれたもの

両親が仕事で遅くなっても、家に一人でいる事があった。近所には父からの祖父母、母方の祖母がいたから安心していたんじゃないかなと思う。

幼稚園から帰ると昼間は友達と遊び、陽が暮れる頃に家に帰って童話を読んでいた。真っ暗で誰もいないと思ったら、私が部屋の隅で本を読んでてびっくりした母に怒られる事がよくあった。その頃から過集中は合った気がする。淋しいと思った記憶はない。好きなだけ本が読める時間が好きだった。

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学校にあがって転校を何度もした。ウェルカムな学校もあったけど、初日からいじめてくる人がいる学校もあった。仕事先でも同じ。休み時間に本を読んでいると、いじめてきた人は反応がないせいか興味を失い、いじめてこない人はそのうち「何を読んでるの?」と話しかけてきてくれて仲良くなったりした。

夫としょうもない事で喧嘩した後、頭を冷やそうと思って別の部屋へ行って本を読んでいた。本に夢中になりすぎて喧嘩してた事も忘れて話しかけてしまい、「喧嘩してたんじゃなかったの?」「あっ、忘れてた」と言ったら大笑いされてしまって、どうでもよくなってしまった事があった。

それ以来、私の気分ってすごく単純な事でしかも短期間で変わるんだから、落ち込んでも楽しかったり笑えたりしたら、それだけでなんとかなるかもと思えるようになった。

そうやって気分が変わったらいい方法が浮かぶかもしれない。解決しようがない事なら、どうしようもないんだから仕方ないって笑えるかもしれない。

本じゃなくても、好きな事があるのって大事なことなんだろうな。暇つぶし、話のネタ、その間だけでも辛さを忘れたり、寂しさを埋めたり。私の場合、本がそれでずっと救われてきたきた気がする。

本を読まない母が、童話全集を買っておいたのは見栄えがよかったからだと思う。妹は興味を示さなかった。何がいいかなんて、わかんないもんだなと思う。